町田駅前内科クリニック

  • 〒194-0022
    東京都町田市森野1-39-16
    渋谷一樹ビル3F

オンライン診療

WEB予約はこちら

院長ブログ

Doctor's Blog

新型コロナの濃厚接触者は誰が判断する?


皆さんこんにちは。新型コロナウイルス関連のニュース に、少し食傷気味の方も多いかとは思いますが、タイトルの濃厚接触者について、できるだけ分かりやすく解説させて頂こうかと思います。

新型コロナウイルス感染者が日本国内で初めて確認されたのは今年1月15日でしたが、その当時新型コロナウイルスがヒトーヒト感染をすることは、おおよそ分かっていたものの、どういった経路で感染し、どのような人たちに感染させているのかについて、まだ詳しくは分かっていませんでした。1月17日に国立感染症研究所から出された積極的疫学調査の対象(PCR検査の対象や健康観察が必要となるもの)である『濃厚接触者(改定前)』とは、

「患者(確定例)」が、発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当 するもの、となっています。

i. 世帯内接触者:「患者(確定例)」と同一住所に居住する者

ii. 医療関係者等: 個人防護具を装着しなかった又は正しく着用しないなど、必要な感染予 防策なしで、「患者(確定例)」の診察、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送 担当者

iii. 汚染物質の接触者: 「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など(汗を除く))などに、 必要な感染予防策なしで接触した者

iv. その他: 手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル) で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者等

その後、WHOの指針改定を受けて、濃厚接触者の定義を変更しています。

みなさんもすでに御存知かとは思いますが、主な改正点以下の2つでした。

その1「患者(確定例)」が発病した日→新型コロナウイルス感染症を疑う症状を呈した 2 日前

その2 手で触れることの出来る距離が2メートル→1 メートルで、必要な感染予防策なしで、 15 分以上の接触があった者

2020年8月31日現在、国内の感染者は6万7千人ですので、国内では1800人に1人が新型コロナウイルスに感染していることになります。働いているビル内に複数の感染者が出ている 、など感染自体が非常に身近になってきているとお感じになっているかと思います。最近、当院にお電話でお問い合わせ頂くことが多い内容としては、『会社内で、会議をしていたメンバーに感染者が出たので、自分は濃厚接触者に当たると思うので、今の所症状はないが、PCR検査をして欲しい』『新型コロナの濃厚接触者と会社から言われ、PCR検査をするように言われている』といったお問い合わせをよく頂きます。

濃厚接触者という言葉が広く浸透し、4月の定義変更についても深くご理解頂いていることはとても良いことだと思います。それでは濃厚接触者に当たるかどうかを判断するのは、いったい誰か?という点について、意外と知られていないため、まずはこの点から解説させて頂きます。現在のところ、濃厚接触者かどうかを判断するのは、「患者(確定例)」を管轄している保健所が行っています。保健所では患者の行動・生活歴などを聴取し、上記に該当する同居者、職場同僚など、個別に濃厚接触者に当たる集団を判断しておりますので、保健所から濃厚接触者に該当すると判断された方は、積極的疫学調査対象者としてPCR検査を受けて頂くことになります。

それでは、濃厚接触者であると判断されなかった場合は、どうなるのでしょうか。ご自身に持病があり、高齢の両親とも同居している。一体自分は感染しているのか、それとも感染していないのか….

非常に不安で、夜もよく眠れない….不安なお気持ちは良く理解できます。そこで今、心を落ち着けて以下の点について、今一度検討してみて下さい。新型コロナウイルスの感染時に見られる症状についてです。

a 発熱

b 咳

c 呼吸困難

d 全身倦怠感

e 咽頭痛

f 鼻汁・鼻閉

g 頭痛

h 関節・筋肉痛

i 下痢

j 嘔気・嘔吐

k 味覚・嗅覚異常

上記のような症状が現在出ているのかどうかといった点です。もし上記の症状があり、医師の判断でPCR検査が必要であると判断された場合は、地域医師会のPCRセンターや、保健所を経由してPCR検査が行われます。冷静に確認してみたが、やはり無症状であった場合は、感染している可能性は低いと考えられますので、今後も症状に注意頂きながら、通常の生活をお送り頂ければと思います。希望された方全員がPCR検査が受けられるのが理想ではありますが、日本の現状では、検査希望者全てを受け入れるだけの検査機関のキャパシティーがなく、また決して安くない検査費用を健康保険や都道府県が負担するには、財源の問題が出て参りますので、行政検査を行う場合は、検査の是非は医師の判断が今後も必要であると考えます。

偽陰性(感染しているにも関わらず、検査時期が早すぎることや検査精度が下がってしまうことで誤って陰性であると判定されること)の可能性が無症状時に高い(無症状なので、そもそもウイルス量が少ない)ことも言われており、潜伏期間や健康状態を考慮し、数日間の健康観察期間をおいてから検査が必要か判断させて頂くことが良いものと考えております。9月1日現在、新型コロナ感染を疑う場合のPCR検査は、上記の点を踏まえて行っていることを皆様どうぞご理解下さい。